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amazarashiについて自由に書き綴る趣味ブログ

amazarashiの武道館ライブ映像配信について気になったこと

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amazarashiが行なった武道館ライブ『朗読演奏実験空間"新言語秩序"』の模様が、12/1〜12/31まで「uP!!!ライブパス」と「うたパス」にて映像配信されることになりました。

 

「uP!!!ライブパス」では約40分の映像が視聴可能ですが、視聴するには会員登録が必要です。ちなみに料金は月額450円(税抜)で、入会から30日間は無料とのこと。

 

会員登録が面倒だという方は、「うたパス」であれば登録せずにダイジェスト版(約17分)を無料で3曲視聴することができます。

 

武道館ライブやディレイ・ビューイングなどに参加できなかった方は、この機会にどのようなライブだったかを自分の目でチェックしてみてはどうでしょうか。

 

uP!!!ライブパス(月額450円)
01 ワードプロセッサ
02 リビングデッド
03 空洞空洞
04 季節は次々死んでいく
05 自虐家のアリー
06 フィロソフィー
07 ナモナキヒト

うたパス(無料)
01 フィロソフィー
02 ナモナキヒト
03 命にふさわしい

 

ちなみにこのような取り組みはamazarashiでは初めてのことだと思いますが、今回の映像配信についてはちょっと気になることがあったので、今日はそれを書いていきます。

 

なぜか公式でアナウンスされない映像配信

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自分はTwitterから映像配信がスタートされたことを知りました。フォローしている数名の方が話題にしていたので。

 

気になったので情報の出所を調べてみると、公式のHP・TwitterFacebook・LINEなどでは一切告知をしていないんですよね。ニュースにしているのは「PR TIMES」と「skream!」くらい。

 

公式がなぜか告知をしないという事態は過去にも何度かあったのですが、今回の映像配信も告知なしとは......。

 

運営が情報を告知する・しないのラインがどこにあるのか、自分として結構謎だったりします。

 

配信時間や配信曲が全て不明(当初)

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現在は一部修正されていますが、配信スタート直後は「配信時間はどのくらいか」「配信曲はなにか」というのが一切不明でした。ビックリするくらい説明の文言がなかったですね。

 

そのため、

  • 「ライブ映像を独占配信」の文言 → ライブの全編が公開される?
  • 人気曲「独白」のライブ写真が掲載 → 「独白」の映像がある?

というように考えた人も多かったそうです。

 

しかしいざプランに入会して映像を観たところ、実際の配信時間は約40分で「独白」のシーンも無し

 

現在は配信時間を記載したり、「独白」のライブ写真を削除したりと修正が行われましたが、これらはおそらく視聴者からの問い合わせや苦情があったのだと思います。自分にもDMで問い合わせがあったくらいなので。

  

武道館ライブの模様は今後円盤で販売される可能性が非常に高いため、今の段階では一部配信というのは分かるのですが、お金が絡むことなのでもう少し詳しい説明がほしかったところですね......。 

 

以上、武道館ライブの映像配信と、それについて気になったことを書きました。映像の内容自体は素晴らしいと思うので、気になる方はぜひ視聴してみてください。

 

当日の武道館ライブのレポートは下の記事でまとめているので、こちらもぜひどうぞ。 

amazarashi武道館ライブ『新言語秩序』の振り返りと感想

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2018年11月16日(土)、amazarashiが自身初の武道館ライブを行いました。

 

7年前に初めて曲を聴いた時から、「このバンドは絶対に売れる」という変な確信を自分の中で持っていましたが、いざこうして武道館に足を運べるところまできたとなると、なんだか感慨深いものがあります......。

 

そんな記念すべき武道館ライブのタイトルは『朗読演奏実験空間 “新言語秩序”』

 

長い年月を経てたどり着いた武道館という場所を“実験空間”と称するあたり、これまでの集大成をぶつけるだけでなく、さらに上へと勇んで進もうとするamazarashiの挑戦的な姿勢が伺えます。

 

今回はそんな武道館ライブについての個人的な感想をつらつらと書いていきます長いので飛ばし読みでも大丈夫です)

 

 

武道館ライブに参戦する人々

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18:00開場なので、16:30に自分は武道館に到着。

 

この写真では分かりませんが、武道館前はすでに溢れんばかりの人でいっぱいでした。さすがチケットSOLD OUT。

 

今回の武道館ライブをするにあたって、amazarashiは衣服関連のグッズにかなり力を入れています。

なので、武道館周りには思い思いの服装をしたamz民が多かったです。

 

ちなみに自分は、武道館ライブのメインイラストが描かれたTシャツを中に着ただけで、あとは普段着でいきました。あまり服装にはこだわらない派なんです。

 

武道館ライブのグッズ販売

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当日の物販は2箇所に分かれて販売されていました。

  • 会場限定グッズなどの物販
  • ガチャアイテムの物販(今回初)

最初は「amazarashiがガチャ......!?」と驚きましたが、どうやら他の有名アーティストもガチャをしているそうです。amazarashi以外のライブ経験がなさすぎて全く知りませんでした。

 

他のアーティストのガチャの中身は缶バッチだけというのが多いらしく、amazarashiのようにいろんな種類が用意されているのは珍しいそう。

 

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そのせいか、ガチャの待機列はとんでもないことになっていました。写真に写っているのは、実際の列の1/4くらいです。

 

自分は並ばなかったのですが、一体何時間待ちなんですかねコレ......。amz民の足腰の強さが試されています。

 

会場限定グッズなどの物販も、日中から相当並んで売り切れ続出だったそうです。詳しくはNAVERまとめに「amazarashi武道館 1000人以上の物販待機列、ガチャ列がカオス状態」としてまとめられているので、気になる方はチェックしてみてください。

 

ファンの方との交流

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いつもは一人で参戦して誰とも話さずに一人で帰るという、絵に描いたようなぼっち参戦かましている自分ですが、今回の武道館ライブでは「なまにく」さん(@nama_niku_amz)という方とお話しすることができました。

 

なまにくさんは、amazarashiのロゴとハンドスピナーを掛け合わせたamzスピナーを制作している方で、その様子をTwitter上に投稿されています。

 

それを自分が過去に「amazarashiのロゴの形をしたハンドスピナーが存在するらしい」というブログ記事で紹介したところ、なんとなまにくさんのご好意でamzスピナーをプレゼントしていただけることになりました! 

 

人見知りの自分でも優しく接していいただいて、本当にありがとうございました。amzスピナーは大切にくるくるさせていただきます。

 

武道館公演祝いの花たち

18:00の開場近くになると、入り口付近に武道館公演を祝う花が一つ一つ飾られていきました。

 

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法人からいただいたお花はこちら。

 

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そしてamazarashiファンによるお花はこちらです。

  • ナモナキヒト達
  • D.O.E
  • ファン有志一同
  • ファン一同(38名)
  • ファン有志(11名)
  • じゃいあん愉快な仲間達(2名)
  • 中国ファン(2名)
  • 中国ファン一同(12名)

合わせてお花の数は計19個。こんなに多くの方から祝福されて、amazarashiのメンバーもスタッフもとても喜んでいることかと思います。

 

中国のファンからも花束が届いていますが、今年の3月にAimerさんとのアジアツアーで上海・台湾・シンガポールなどでライブをしていますし、海外にもどんどんファンが広がっていくといいですね。

 

ライブ会場に入場

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18:00になると、やっと武道館の中へ入場。

 

中央のライブステージは巨大なLEDスクリーンで四角に囲われており、それをさらに取り囲むように観客の椅子が並んでいました。

 

ちょうど、2016年10月に行われた「amazarashi LIVE 360° “虚無病”」のつくりとほとんど同じです。

 

自分の席はアリーナ西のEブロックでした。武道館の席は、アリーナ(地下2F)・1F・2Fの3つに大きく分かれるのですが、アリーナはステージを少し見上げる形になるので、ちょっと首がつらかったですね。

 

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ライブ開始10分前になると、スマホアプリを使った演出テスト(検閲解除)が行われました。今回のライブはamazarashi初のリスナー参加型のライブです。

 

ライブツアー最終日に武道館ライブの演出テストが行われた模様」という記事でも紹介したのですが、今年6月の『地方都市のメメント・モリ』最終公演後の演出テストでは、あまり良い結果は得られなかったそう。

 

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そういうこともあって、スマホの演出は無事に成功するのか少し心配だったのですが、結果的には観客のスマホからどんどん光が放たれて、ライブ前から会場は驚きの声と大きな拍手で包まれました。どうやら、いらぬ心配だったようで良かったです。

 

ちなみに今回のスマホの演出は「Another Track」というテクノロジーが使われているそうです。興味ある方はぜひチェックしてみてください。

 

武道館ライブの内容

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今回のライブの舞台となる小説『新言語秩序』では、過激な言葉やネガティブな言葉を検閲する“新言語秩序”側の人物・実多(みた)と、それに抵抗する“言葉ゾンビ”側の人物・希明(きあ)が主人公となって物語が進みます。

 

amazarashiと観客は“言葉ゾンビ”側として、楽曲やスマホアプリを駆使して検閲への抵抗運動を行います。

 

そして19:00からついに始まった武道館ライブ。今回は計17曲が演奏されました。

  • 01 ワードプロセッサ
  • 02 リビングデッド
  • 03 空洞空洞
  • 04 季節は次々死んでいく
  • 朗読(第一章)
  • 05 自虐家のアリー
  • 06 フィロソフィー
  • 07 ナモナキヒト
  • 08 命にふさわしい
  • 朗読(第二章)
  • 09 ムカデ
  • 10 月が綺麗
  • 11 吐きそうだ
  • 12 しらふ
  • 朗読(第三章)
  • 13 僕が死のうと思ったのは
  • 14 性善説
  • 15 空っぽの空に潰される
  • 16 カルマ
  • 朗読(第四章・真)
  • 17 独白


はじめに「独白(検閲済み)」が少し流れてからの、一曲目は「ワードプロセッサー」。最近のライブの一発目はこの曲から始まることがほとんどです。

 

「歌うなと言われた歌を歌う 話すなと言われた言葉を叫ぶ」という歌詞も、今回の『新言語秩序』の世界観に合っていますよね。

 

ステージに映し出された映像も、『新言語秩序』の世界観に沿うように一新されていました。しかも全曲です。

 

TwitterInstagram・LINE・YouTube・新聞・雑誌などのあらゆるSNSやメディアを舞台に、amazarashiの曲の歌詞やそれを支持するシンパのコメントが、テンプレート逸脱言語としてどんどん黒く塗りつぶされていきました。

 

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続く2曲目は、今回の武道館公演に向けてリリースされたNew Single「リビングデッド」。

 

曲が始まると同時に、全観客のスマホが「ブルルッ」と振動し、スマホをステージにかざして検閲への抵抗運動が始まりました。

 

すると、検閲によって黒く塗りつぶされた言葉がどんどん解除されていく映像が流れてきます。かざしたスマホは曲と連動した演出パターンによって光が放たれ、時に武道館全体を眩しく照らし、時にグラデーションのように会場を彩ります。

 

自分自身もこのライブをつくる一人なんだと思うと、気持ちが少し上がりました。検閲解除に参加した曲は、他にも「命にふさわしい」「カルマ」「独白」などの計5曲(たぶん)。

***
  

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でも正直なところ、「ライブ中にずっとスマホを持つ」「演奏中にスマホをかざす」という行為が生まれたことで、ライブの世界観への没入感は少し薄れてしまったかな......というのが個人的な感想です。

 

ライブに求めるものは人それぞれだと思いますが、自分はamazarashiの特別な世界観に酔っていたい人なんですよね。ライブという非日常的空間の中にリアルが少しでも混じると、途端に目が覚めてしまうんです。

 

例えば、「ライブや舞台の最中にそでのドアが少し開いて、廊下の光が暗い会場に漏れてちょっと興ざめしてしまった」「何かの拍子に、舞台の影で着替えている様子が見えて少し冷めてしまった」という経験とかないですかね。

 

無いという人、繊細すぎてごめんなさい......。

 

スマホによる抵抗運動の参加は必須ではないのですが、参加具合によってライブ後の閲覧コンテンツ数が変わるので、参加せざるを得ないといいますか。なんだか愚痴みたいになってすみません。

 

でも個人的には「素晴らしかった!」という感情だけで満たされたライブではなかったので、それも含めての感想としてここに書き留めておきます。

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今回のライブは4曲を演奏するごとに、秋田さんが書き下ろした小説『新言語秩序』の朗読をはさんで物語が進行していきます。

 

初の武道館ライブにも関わらず途中のMCは一切無しで、あくまでも小説の世界観に則ってライブを進めるというこの徹底ぶり。

 

朗読の最中には静かにステージが90°回転し、はじめは南を向いていたメンバーも、南→西→北→東→南というように最後には一回転します。

 

観客がどの方角に座っていても、amazarashiメンバーが演奏する姿をさまざまな角度から楽しめるというむことですね。

 

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秋田さんの演奏姿はというと、もう荒ぶりに荒ぶりってました。足パタパタして体を揺らしてからの腕ブンブンです。もう最高としかいいようがないですよね。

 

アーティストにとっての勲章とでもいうべき武道館で演奏できるんですから、気持ちが昂ぶってしょうがないという感じでした。

 

あとアリーナ席からは確認できませんでしたが、秋田さんも“amazarashi × CA4LA HAT”も被っていたそうです。粋な計らいをしてくれますよね。

 

体調不良などで今年のライブ演奏を離れていたキーボードの豊川さんも、武道館ライブでは復活されていたので安心しました。

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演奏した曲はというと、amazarashiの原点ともいうべき「光、再考」や、秋田さんにとって思い入れの深い「スターライト」などが演奏されなかったのでビックリしました。あと今年12月公開の映画『青の帰り道』の主題歌「たられば」の出番もなし。

 

それらに変わって、「自虐家のアリー」や「吐きそうだ」など、小説『新言語秩序』の世界観に寄せた曲を起用しています。

 

あとはライブ映えする曲というか、後半になるにつれて盛り上がりが最高潮になる曲なども多くありました。「命にふさわしい」「性善説」「カルマ」とか。

 

これらの曲はライブで初めて聞いた人でも心を持っていかれるような、そんな強いパワーや迫力があるので、ライブ後に「あの曲が良かった」という感想を話している声をよく聴きました。

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でもやはり今回のライブの主役となったのは、なんといってもラストの曲「独白」ではないでしょうか。

 

「独白」演奏前に小説『新言語秩序』の第四章が朗読されましたが、事前にスマホアプリで公開されていた内容とラストが大きく変わっていました。

 

“新言語秩序”側の実多は、多くの“言葉ゾンビ”に囲われて窮地に陥るも、隙を見計らってマイクを差し出してきた希明を殺害するというバッドエンドで幕は閉じます。

 

しかし、実はその物語は“新言語秩序”が検閲してラストを書き変えたものであり、本当の第四章・真では実多は希明からマイクを受け取り、自身の思いの丈を話そうとするシーンで終わりました。

 

ライブではてっきり第五章が追加されると思っていたので、まさかルート分岐するとは思ってもいなかったです。

 

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そして流れるラストナンバー「独白」。

 

New Single「リビングデッド」のカップリングに収録されたこの曲は、大半の歌詞が検閲済みでノイズもひどく、何を歌っているのかほとんど聞き取れません。

 

ライブではこれらの歌詞が全て明らかにされましたが、この「独白」は秋田さんではなく、実は実多視点のものだったことが分かりました。

 

「私が私を語るほどに 私から遠く離れてしまうのは何故でしょうか?」

 

言葉を取り締まる“新言語秩序”として活動する実多が、このような言葉を吐けば検閲されるのも当然ですよね。

 

「この物語はフィクションであり、実在する事件、団体、人物とのいかなる類似も■■■■■■■■■■■■■■■」という歌詞も、その後に続く言葉は「一切関係ありません」のようなお決まりの言葉が続くと予想した人も多いかと思います。

 

しかし、実際は「いかなる類似も必然の一致だ だが現実の方がよっぽど無慈悲だ」と歌っており、この物語の中で起きた出来事は、決して空想だけのお話ではないと警鐘を鳴らしています。

 

ライブ前のインタビューで、秋田さんは「ここを検閲したらミスリードしてくるかな、というように楽しんで作りました」という趣旨のコメントをしていましたが、見事にやられましたね......。

 

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小説の真実、実多による独白、歌詞のミスリードと、「独白」にはさまざまな仕掛けが施されていましたが、実際の演奏やパフォーマンスも圧巻でした。これまでのライブでも見たことがないような、圧倒的な破壊力。

 

そして「嬉しくて嬉しくてたまらなかった言葉」を歌い上げた時の秋田さんの気持ちの入りようがもう......涙ものです。

 

観客が初めて聴く「独白」という曲を、初の武道館ライブのラストに持ってくるなんて、そうそうできることではないと思います。

 

ですが、これまで演奏された16曲はまるで壮大な前座だったとでもいうような、見事なカタルシスを「独白」は起こしてくれました

 

ライブ終演後

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ライブ後は暗転して音源を一曲流すといういつもの流れではなく、今回の新言語秩序プロジェクトに関わった人たちのスタッフロールが流れました。

 

流れている間はずっと拍手が鳴り止まなかったです。「まさに感動......!」で終わればよかったんですが、その後がちょっと......。

 

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会場を出ると、ライブのセットリストが書かれたポスターが掲示してあり、それを撮影しようと人がごった返しになっていました

 

あんまりこういうことは言いたくないんですが......、ぶっちゃけポスターに関してはいろいろ物申したいことがあります。

  • 入口付近にポスターを置いたため、会場を出たい人も撮影した人も動けない
  • 撮影希望者の列を整理するスタッフがいない(大阪会場などではやっている)
  • そもそも観客1万人以上に対してポスターが数枚というのは少なすぎる

 

武道館ライブで良い気持ちになって外に出たものの、このような状況だとせっかくの気持ちも落ちてしまうので、今回のライブはスタッフもいろいろ大変だったとは思いますが、今後はもう少しその辺りも配慮していただけると助かります......。

 

武道館ライブ『新言語秩序』を振り返って

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小説『新言語秩序』を初めて読んだ時に、「なぜ実多視点で物語が進んでいるんだろう?」ということがとても不思議でした。

 

実多は言葉を取り締まる“新言語秩序”側で、それに抵抗する希明・amazarashi・観客は“言葉ゾンビ”側であり、立場が全くの逆だからです。

 

しかし、実多が最後に“言葉ゾンビ”側になったことで、「この場面を描きたかったんだな」と合点がいきました。

 

また、Twitterでみた情報なんですが、今回の小説の主要人物である実多と希明の名前には、アナグラムによるトリックが仕掛けられているのではという意見がありました。

  • 実多(MITA) 希明(KIA)
  • MI TA KI A
  • I'm A KI TA(私は秋田)

これを意図して行ったのかは分かりませんが、小説が実多視点で進むことや、「独白」の歌詞の内容などから、言葉を殺す側・生かす側の二面性を誰もがはらんでいて、だからこそ人を形作る言葉の可能性を秋田さんは訴えたかったのかなと思いました。

 

死にたい自分を説き伏せるために、自分で自分を言い負かして肯定する曲を作ってきた、実にamazarashiらしいメッセージではないでしょうか。

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amazarashiは今回の武道館ライブを行うにあたって、数々の取り組みや挑戦を行ってきました。

 

《 楽曲・ライブ関連 》

  • New Single「リビングデッド」発売
  • MV「リビングデッド」の検閲
  • カップリング「独白」の検閲
  • スマホアプリ『新言語秩序』配布
  • 小説『新言語秩序』公開
  • スマホによる検閲解除のライブ演出
  • ライブビューイング・ディレイビューイング

《 グッズ関連 》

  • シークレットゲリラショップ
  • 101 Wearble Lyrics
  • amazarashi × CA4LA HAT
  • 新言語秩序バリケードテープ
  • ガチャによる物販

 

これらのプロジェクトが動いていく中で、ファンの間で楽しみの声が上がる一方、不安や不満の声が上がったのも事実です。

 

特に今回のプロジェクトは、小説の世界観やスマホアプリの活用、衣服関連のグッズへの注力など、若年層を意識したプロモーションが行われました。

 

10〜20代のファンは最近ぐんぐん伸びていますが、もともとamazarashiの音楽を初期から聞き込んでいたファンはもう少し世代が上の方が多く、今回のプロジェクトを通して「amazarashiは変わった」と感じた方もいるのではないでしょうか。

 

それを表すように、New Single「リビングデッド」Amazonの評価は他作品と比べて明らかに低評価が多く、賛否両論になっています。

 

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ですが、個人的には「歌いたい歌を歌う」という姿勢こそがamazarashiだと思っているので、プロモーションや演出などの変化はあれど、その根っこを貫くスタンスがブレない限り、amazarashiは変わったとは個人的には思いません。

 

それこそがamazarashiが最も大切にしているであろうフィロソフィーであり、冒頭で話した「amazarashiは絶対に売れる」と自分が確信した理由の一つでもあります。

 

来年4月からは過去最多の14箇所15公演のライブツアーも決定しましたし、おそらくフルアルバムの発表もあるでしょう。

 

秋田さんは一生音楽を続けていくと自身で決めているので、自分もamazarashiの音楽活動を今後も応援していこうと思います。

【完全版】amazarashiの新グッズ「101 Wearable Lyrics」の歌詞まとめ

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2018年11月10日(土)に都内某所でamazarashiのシークレットゲリラショップが1日限定でオープンします。

 

販売グッズの中には、秋田さんがセレクトした101曲のテンプレート逸脱歌詞を背面にデザインした限定Tシャツ「101 Wearable Lyrics」というのがあるのですが、こちら価格が¥7,000です。

 

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1点物のアイテムなので、大量生産できないゆえに価格が高くなるのは分かりますが、Tシャツ1枚の価格と考えるとやはりお手頃とはいえないですよね。

 

しかも、プリントされている歌詞は101種類ある上に、1人1枚までの購入規制があるので、どれを買おうか慎重になる方も多いと思います。

 

そこで、公式HP・Twitter・ニュースサイトなどから情報を得て、秋田さんがどのような歌詞をセレクトされたのかまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。

 

※多くの人から情報提供していただき、無事に101曲分の歌詞を集めることができました。ご協力いただきありがとうございました!

 

0.6(2010年)

  • 神様なんてとうの昔に阿佐ヶ谷のボロアパートで首吊った(光、再考)
  • 夕焼け空が綺麗だから つじつま合わせに生まれた僕等(つじつま合わせに生まれた僕等)
  • 夢がぶら下がる最果ての絞首台(ムカデ)
  • 望んだように生きられないなら 死んでんのと同じだ(少年少女)
  • これを幸福とは思いませんが かといって不幸とも思いません(初雪)

 

爆弾の作り方(2010年) 

  • もしも今日があの日の続きなら 僕らの冒険を続けなくちゃ(夏を待っていました)
  • 褒めてくれる人はもう居ない 増える絵にもう名前などない(無題)
  • 純粋でいることの代償は つまり居場所が無いって事だ(爆弾の作り方)
  • 変わらない町並み ふきだした二人 変わっていたのは僕等だけですね(隅田川
  • 愛に飢えて 金に飢えて 神様に飢えて 盗みを働くのは悪だと誰が言えるのだろう(カルマ)

 

ワンルーム叙事詩(2010年)

  • 正解でも 間違いでも それが分かるのはどうせ未来 今は走るだけ(奇跡)
  • どこか遠くミサイルが飛んで 流星と見間違えた少女(クリスマス)
  • 錆びたフェンスが路上に朽ちて この街の裂傷跡みたい(ポルノ映画の看板の下で)
  • 僕らの溜息が礫になって校庭に落下する瞬間を見たい(ポエジー
  • そいつを僕に売ってくれよ 笑える心を売ってくれよ(ワンルーム叙事詩
  • あなたの居ない世界は 寒くて嫌いだな(真っ白な世界)

 

アノミー(2011年)

  • プラスチックの天の川が 汚染ゆえに遊泳禁止(アノミー
  • 僕等の旅を「青春」なんて 名づけて過去にすんな(さくら)
  • どこへ行こうが花である 迷いにだけ咲く 花である(理想の花)
  • 午前三時の静寂は僕の相棒だ(ピアノ泥棒)
  • 浮浪者が口ずさむ名も無き歌は 不穏な流れ弾みたいに(おもろうてやがて悲しき東口)
  • 希望 誹謗 理想 自嘲 戦ってる相手は 疑う心だ(この街で生きている) 

 

千年幸福論(2011年)

  • 一番正しい奴を疑え 自分自身をまず疑え(デスゲーム)
  • 昔の自分に嫉妬するな そいつが君の仮想敵だ(空っぽの空に潰される)
  • この世界に不必要なのは人類だって話もある(古いSF映画
  • 渋谷の果てに地平線 渡り鳥が飛んでいる(渋谷の果てに地平線)
  • 見えない物だから 見失っても当たり前(夜の歌)
  • 「死に損なった」って言うより 「生き損なった」ってのが正しい(逃避行)
  • 僕らが抱いてる貴いものに 本当にすがる価値はあるのでしょうか(千年幸福論)
  • 無用な涙はくれてやれ 去るものにだけくれてやれ(遺書)
  • この世界に嘘しかないなら こんなに楽な事はないよな(美しき思い出)
  • 「人に嫌われたくなかった」そんな名前のポスターで部屋は真っ暗(14歳)
  • 思えば僕はずっと逃げていた 愛するのも愛されるのも 向き合う事は怖いからな(未来づくり)

 

ラブソング(2012年)

  • 愛されるだとか 愛するんだとか それ以前に僕ら 愛を買わなくちゃ(ラブソング)
  • 時代の愛の価値移ろい 未来永久に過ぎ去る理(ナガルナガル)
  • 僕達の名も無き悲しみは 今こそ讃えて然るべきだ(ナモナキヒト)
  • 走り出す刹那 放つ火花が「今」なんだ(ハレルヤ)
  • 僕は 僕の情緒と秘密を交わし合う(アイスクリーム)
  • この世はきっと美しい ゴミ溜めだって美しい(アポロジー
  • 生活の為には背に腹変えられず 安らぎを売るには それは安すぎる(ハルルソラ)

 

ねえママ あなたの言うとおり(2013年)

  • 夢とか希望とか未来は 今の僕にとっては脅しだ(風に流離い)
  • 未だ枯れない表現欲と 無謀さを武器に駆ける浮世(ジュブナイル
  • やがて捨て行く胸中の 感傷だけで暖をとる(春待ち)
  • 世界はあるがまま美しいと それ等は全くの詭弁であると(性善説
  • 僕らの自由とは心療内科で 僕らの自由とは承認欲求で(ミサイル)
  • 夜を盗む。のたうち回る僕の輪郭を切り落として盗む。(僕は盗む)
  • 完璧な人にはなれないけれど 完璧な人生(パーフェクトライフ)

 

あんたへ(2013年)

  • 不確かさは自身の背丈をこえて もはや死神の類いだ(まえがき)
  • 必死に生きるのは得てして無様だから 人に笑われても気にすんな(あんたへ)
  • 入り口のワゴンセールは まるで商業音楽の墓場(匿名希望)
  • 人は喪失を許容できる生き物だ だが逃げ出した僕はその限りではない(冷凍睡眠)
  • 綺麗な物が欲しくて 奪い合ってる人 綺麗な物を無くして 美しく泣いてる人(ドブネズミ)
  • 裏切られた事に胸をはるんだ 信じようとした証拠なんだ 疑った分だけ損したんだ(終わりで始まり)
  • 東京 東京 どうか僕だけを選んでくれないか(あとがき)

 

夕日信仰ヒガシズム(2014年)

  • 憎しみあってばっか 血の気の多い平和主義ばっか(ヒガシズム)
  • いつか全てが上手くいくなら 涙は通り過ぎる駅だ(スターライト)
  • 敗北 挫折 絶望がラスボスじゃねえ(もう一度)
  • 思索に煩悩 日付を通せんぼ 古い文庫本と思想のディベート(夜の一部始終)
  • 「絶望を連れてくるのは希望」(穴を掘っている)
  • がむしゃらに駆けた無謀な日々を 懐かしむだけの飾りにするな(雨男)
  • 恨み辛みも嫉妬も賛美も 全弾こめて、悲観蜂の巣だ(後期衝動)
  • ポリ袋の夜明けは半ば難破船 社会生活の規律に座礁する(ヨクト)
  • 残りわずか数人の馬鹿が傷を舐め合い 気付けば一番馬鹿な僕が一人(街の灯を結ぶ)
  • ガキみたいって言われた 無謀だって言われた それなら僕も捨てたもんじゃないよな(ひろ)

 

季節は次々死んでいく(2015年)

  • 生き急げぼくら 灯る火はせつな 生きる意味などは後からつく(季節は次々死んでいく)
  • 抱きしめられたくて 嘘ついたあの日を 今でもずっと悔やんでる(自虐家のアリー)

 

スピードと摩擦(2015年)

  • 砂場に子供らの神話体系 その一粒ごと神は宿って(スピードと摩擦)
  • 「誰だお前は」と言われたって お前が先に名乗れよ(名前)

 

世界収束二一一六(2016年)

  • 流れる都市の景色があまりにもきらびやかで 相対的に僕らの幸福は萎縮して(タクシードライバー
  • 昨日の価値は今日の無価値(多数決)
  • 脅されてるぞ銃器で 後になれば分かる今が分岐点(分岐)
  • 価値のない物に価値を付け 価値観とうそぶくものに 支払いの義理はない(百年経ったら)
  • 振り向くな後ろには花も咲かねぇ 人生は美しい(ライフイズビューティフル)
  • 「後悔はない」という後悔を 引きずり重い足を歩かせる(吐きそうだ)
  • フラッシュバックで言葉を書く マッチポンプ自傷行為(しらふ)
  • 手にする喜びと 失う悲しみ 天秤にかけるのは 馬鹿げたことです(エンディングテーマ)
  • 逃れられぬ命を 逃げるように生きてよ(花は誰かの死体に咲く)

 

虚無病(2016年)

  • 死ぬことばかり考えてしまうのは きっと生きる事に真面目すぎるから(僕が死のうと思ったのは)
  • 天の川は星々の葬列(星々の葬列)
  • 金品目的の窃盗犯は 私の書いた詩の一行だって盗めやしない(明日には大人になる君へ)
  • 患って列をなせ、弱きブレーメン 人間反対の姿勢を声高に表明(虚無病)
  • テレビの向こうの多数の犠牲者には祈るのに この電車を止めた自殺者には舌打ちか(メーデーメーデー

 

命にふさわしい(2017年)

  • その汚れた顔こそ 命にふさわしい(命にふさわしい)
  • 幽霊 夕暮れ 留守電 がらんどうの部屋(幽霊)
  • 後悔ですら慈しむ 去り行けば痛みすら愛おしい(数え歌)

 

メッセージボトル(2017年)

  • 笑われたっていいよ 人生は喜劇の 一幕の様なもんだろ(ヒーロー)

 

空に歌えば(2017年)

  • 必然 必然 なるべくしてなる未来だ それ故、足掻け(空に歌えば)
  • 自由を振りかざした僕は 発砲された自由に殺される(月光、街を焼く)
  • 喜と楽だけで笑って生きていて それはきっと贅沢な事じゃない(たられば)

 

地方都市のメメント・モリ(2017年)

  • 歌うなと言われた歌を歌う 話すなと言われた言葉を叫ぶ(ワードプロセッサー)
  • 世界ざまあみろ 空洞空洞(空洞空洞)
  • 理想の成れの果てで 実現したこの自分を捨てる事なかれ(フィロソフィー)
  • 退屈も悪くないって言葉は 退屈以外を知ってはじめて言えるんだ(水槽)
  • でかい夢ほど僕らを汚す 例えば作業服のペンキ跡 ロマンチストはいつも泥まみれ(ハルキオンザロード)
  • 夢を終えた奴らに耳を貸すな(悲しみ一つも残さないで)
  • 理想、現実 そのずれを 埋めるための仮初の夢想(バケモノ)
  • 一つを選ぶという事は 一つを捨てるという事だ(リタ)
  • 過去 未来 ぼくら対せかい(ぼくら対せかい) 

 

月曜日(2018年)

  • 嫌なこと嫌って言うの そんなに自分勝手かな(月曜日)

 

リビングデッド(2018年)

  • 永遠なんてないくせに 永遠なんて言葉を作って 無常さにむせび泣く我ら(リビングデッド)
  • 僕は時間を言葉で測る 千文字過去は捨てて行く(月が綺麗)

 

朗読演奏実験空間 新言語秩序(2019年)

  • 私の痛みは君の失望にこそ芽吹く(独白)

 

「101 Wearable Lyrics」未収録曲

  • よだかの星
  • 夏、消息不明
  • コンビニ傘
  • 冬が来る前に
  • セビロニハナ
  • カラス
  • 祈り
  • 生活感
  • それはまた別のお話
  • 或る輝き
  • 風邪
  • 収束

amazarashi専用のTwitterアカウントをつくりました

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 どうも、しなです。

 

最近やっとamazarashi専用のTwitterアカウントをつくりました!

 

今までSNSでの活動は一切していなかったのですが、Twitter上でこのブログを話題にしていただけることが時々あったり、ブログ以外でamazarashiのことを気軽につぶやける場所がほしいなと思ったので、今回アカウントを作った次第です。

 

Twitterアカウントでは、

・amazarashiに関するつぶやき
・amazarashiファンの方との交流
・ブログ更新のお知らせ

という3つのことを主にできたらと考えています。

 

つぶやく頻度はそんなに高くないと思いますが、マイペースにやっていこうと思うので、もしよろしければTwitterの方でもよろしくお願いします! 

 

 

新曲「リビングデッド」のMV公開!その内容にamazarashiファンの間では賛否両論!

 

amazarashiの新曲「リビングデッド」のMVが2種類公開されました。

 

秋田さん書き下ろしの小説『新言語秩序』に登場する、自由な発言を検閲する自警団「新言語秩序」によって検閲されたMVはYouTubeに、検閲を解除したMVは武道館公演専用アプリに公開されています。

 

今回のMVの内容や取り組みに関しては、ファンの間でも賛否両論が激しく入り混じる結果になっていますね。

 

検閲済みの「リビングデッド」 

検閲の該当箇所だけTVみたいにピー音とか、「匿名希望」のように消音されているかと思ったら全体的にすごいノイズがかかっていますね。映像も荒れまくってますし。 

 

何回も聴けるほど綺麗な曲ではないけども、それでも10/31の19:00時点では急上昇40位になっていたので、ある程度反響はあったようです。

 

検閲によって代わりに表示された典型的なテンプレート歌詞は、約20万曲の楽曲の解析結果から独自に作成したものらしく、見事にありきたりで耳障りのいい歌詞ばかりになっています。

 

公式とか秋田さんが直接言ったわけじゃないですけど、テンプレ歌詞ばかり歌っているJ-POPアーティストへの痛烈な皮肉に取れますよね。というかそうとしか考えられない。このMVはアーティストとかクリエイター界隈での反響もありそうです。

 

過去に「ラブソング」という曲を作ったときに、「みんないろんなことを日々考えているはずなのに、街ではラブソングばかり流れている。愛が全てとでもいうような姿勢に違和感があるし、愛の価値を結果的に下げている」みたいなコメントを秋田さんがしていましたが、個人的には今回のNew Single「リビングデッド」は「ラブソング」にも通じるものがあると思っています。

 

この検閲済みのMVの中で個人的にとても気になる箇所が一つあるんですが、なぜ「くそくらえ」という単語がはっきりと聞こえるんでしょうか?このフレーズは検閲されなかったんですかね。

 

検閲を否定するという意味も込められている大切な言葉だとは思いますが、言葉を取り締まる今回の世界観から考えると、「検閲のチェックが甘すぎるよね」って思ってしまいます。あくまでも個人の感想ですが。

 

検閲解除された「リビングデッド」 

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武道館公演専用アプリで公開されたMVは、テンプレート逸脱楽曲である「リビングデッド」をネットに拡散したことが理由で、潜在意識にテンプレート言語を強制的に刷り込む再教育の様子が描かれています。

 

個人的な感想をいうと、「うーん......」って感じ。単体の映像作品としては面白みに欠けるというのが正直なところです。

 

一つの場面を淡々と流すMVは、過去にも「穴を掘っている」「季節は次々死んでいく」「スピードと摩擦」などがありますけど、それらの作品はある程度惹きつけられる魅力があったのに、今回のMVにはそれがあまり感じられません。

 

たぶん、今までのMVはそれ一つで完結する作品だったのに対し、今回のMVは「新言語秩序」という世界観の一部であることがネックになっているんだと思います。前に何かで見た情報なんですが、消費者は世界観や設定など大きな枠での違和感は許せるそうですが、細部の違和感は許せないそうですよ。

 

例えば、「"あなたの人生は希望にあふれている"っていちいち言い聞かせなくても、ヘッド装置から流せばよくない?再教育の対象者は数多くいるはずなのに、なんで人ひとりにそこまで手間をかけているの?」みたいな感じで。

 

MVの見た目のインパクトや絵面的な事情もあると思いますが、「新言語秩序」の世界観に没入した視点で見ると、あちこちでズレが見えてきて、それがすごく気になってしまうんですよね。検閲済みなのに「くそくらえ」が聞こえるのが気になるという、さきほどの話にも通じますが。

 

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でもMVの中で「正しさを求めているならば 少なくとも居場所はここじゃないぜ」の「ここじゃないぜ」が壁一面に表れた時に、今まで一部のワードしか検閲されていなかったのに全部検閲されて壁が真っ黒になるシーンは結構好きです。

 

検閲側の焦りとか、都合の悪いものを全部消そうとするような姿勢が見てとれるので。

 

「リビングデッド」のMVの反応

今回のMVはTwitterYouTubeでは絶賛する声が目立ちますが、某大手掲示板は結構荒れています。いろいろ賛否両論を呼んでいますが、大きな話題にはなっていますね。

 

個人的な感想をいうと、2種類のMVを作ったり、テンプレート歌詞に一括置換するというアイデアはとても面白いし、記念すべき武道館ライブなのにいろんな挑戦をする攻めの姿勢はアーティストとしてむしろカッコいいと思います。

 

ファンが考えている安全路線のテンプレートを逸脱しまくって、万人ウケとか気にせずにやりたいことを自由にやっている感じがしますし。

 

でも検閲解除のMVはあまり好きになれないかな......という感じです。曲自体はすごく好きなんですけどね。

 

今回のMV、みなさんはどう感じたでしょうか。